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（写真：北京の胡洞にある鼓楼）
４時頃（日本時間の５時）に目がさめる。ホテルにはミネラルウオータが大きな瓶に入っていたのでそれでお茶を沸かす。７時半頃にホテルを出て地下鉄にのる。北京の地下鉄はわかりやすい環状線で一回が距離に関係なく３元である。胡洞をめざしてのりこんだ。地図で見ると反対回りの方が幾分近かったが一週して帰ることにする。目的の鼓楼駅までは３０分もかからない。地下鉄からでると方向がわからなくなるが通りに名前が付けられているので、それを頼りに歩き出す。直に大きな城門と思われる建物が見えて来る。通りから路地に入ってその建物を目指す。着いてから辺りの人に聞くと鼓楼だという。鼓楼と憧楼とは向かい合わせになっている。二つとも見上げるような大きな楼閣である。しかし中に入れるのは９時からなのにまだ８時である。あたりには人力車があふれるように屯していたのでそれに乗って郭沫若の記念館にゆく。人力車は胡洞のせまい路地をくねくねまがりながら行く。着いた記念館も９時までは入れない。胡洞は観光の人気があるのか人力車で溢れている。西洋人のツアーの一行がその人力車を連ねてゆくのは壮観である。
（写真：北京の地下鉄、路線図、胡洞の大通)
(写真：郭沫若故居前、胡洞の路地、胡洞の通りの電話ボックス）
(写真：先に鼓楼閣の見える前海、前海と后海の水路、鐘楼）
地図で見ると近くには前海と后海の池がある。池端まで行くと池の反対方向に鼓楼がかすんで見えた。また池に添ってすこししゃれたレストランが軒を連ねている。外人向けに売出中といった感じがする気の利いた通りである。前海の池をぐるっと廻って郭沫若記念館にゆくと丁度開いた所であった。郭沫若もこの胡洞を好んだのだろうか、晩年に住んだ所の由。中はきれいに手入れがされていたが、記帳から見ると訪れる客は多くはないように思えた。記念館から路地を歩いて再び鼓楼を目指す。路地に添っての家家の塀は石積でそろっているが中を少し覗きこむと何所帯かの長屋である。途中前海と后海の境の石橋を横切る。長めのよい場所である。絵葉書を売っていたので買う。一組がたったの１０元（１３０円）である。胡洞の四季の風景が実に見事に撮影された葉書であった。旅人にはこんな写真は撮ることはできない。もっと買っておけばよかった。 鼓楼に戻って上に登る。記念の建物の観光料はどこも１０元である。鼓楼は石組みの外観に中は太い木の柱で出来ている。上から見ると北京の中心の景山に続く道が一直線にである。故宮はその先になる。中国服をきた女性が体操や楽器の独習をしていた。 写真を撮っているときに鳴った太鼓で足元に響いた。
（写真：鼓楼より見る景山、鼓楼でバイオリンの練習、鼓楼閣内部）
（写真：ビル街の中の天文台、北京東南城郭、北京駅）
そこから地下鉄の駅まで歩き北京を一巡して一旦ホテルに戻った。昼食を軽く取って東南を目指す。大きな近代的な建物のビジネス街の中に明、清時代の天文台がある。また北京市の東南の城郭が保存されて在る。東南城郭の階段で上から降りて来る数人の西洋人に見晴らしがよいか聞いたら日本語で答えが返ってきた。「なんでそんなに日本語がうまいの」と驚いていったら、「なんでそんなに英語がうまいの」と切り替えされた。色々な人がいるものである。ぐるっとまわって北京駅にたどりつく。そこから地下鉄で和平駅にいき書画骨董で有名な瑠璃廠にゆく。ふっと入ったら売り子から日本語で話かけられ「見るだけ」で中にはいった。油滴天目や木の葉天目の茶碗をだして見せる。これが２、３万円から１０万円ほどで買える。しかしポケットに入る小さな焼物を一つ２００元で買っただけで引き上げた。瑠璃廠からは路地を突き抜けるように歩いて前門にたどり着く。繁華街の先には巨大な門が聳えている。まさに北京城の前門である。以前にも来たことがあるはずだが、この門の記憶はなくなっていた。地下道を渡って二つの前門をあとにする。正面は天安門である。今日はここまでである。故宮は別の日にしよう。地下鉄の前門から崇文門へは一駅であるがこれ以上はあるけない。
（写真：瑠璃廠の汲古堂、木の葉天目、瑠璃廠を行く人力車の観光団）
（写真：前門のゲート、前門、天安門前の人民広場）
地下鉄をでると雨が振り出した。ホテルの近くの初日に入ったレストランを覗いてみるとまだ閉まっている。向かいに簡易食堂があるのでビールと湯麺を注文する。なんとビールは３元湯麺が６元である。前のレストランに入ればビールが２０元、麺が２５元である。食べ終わって外にでると大雨で人々が雨宿りをしている。幸いホテルは目と鼻の先である。ホテルでタクシーを頼んで空港にむかう。メータだと高速料金１０元を入れて８７元である。太原行きの小型の飛行機は少し遅れて客と荷物を一杯にして飛び立った。幸い到着した太原は雨は降っていなかった。タクシーの数が少なく運転手に誘われて相乗りで１０時近くにホテルにたどりついた。太原は山西省の省都であるだけに大きい。ホテルでは宿泊料の倍のデポジットを取られる。
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