ヨーロッパ碁コングレスの旅　2017（コーカサス三国から）

　旅の前に　　　　　次へ　
　例年夏になると欧州囲碁大会に参加しているが、そのついでにあちらこちらの旅をする。今年はドイツの真中の森林地帯が囲碁大会の会場となったが、最初はトルコのカッパドキアが予定されていた。しかしイスタンブールでの爆弾事件があり欧州囲碁連盟の所属国の投票で急遽ドイツに変わってしまった。その後は欧州でも爆弾騒ぎが発生したのだからトルコでもよかったように思うのだが。というのはもしトルコで開催されれば、コーカサス三国を回ってアララット山を見ながら東部地方からカッパドキアに入るつもりでいたからである。それで会場がドイツに変わってからもドイツに行く前にコーカサス三国に立ち寄ることにした。しかし調べてみるとロシア同様にビザと招待状が必要という。こんな仕組みは旧ソ連邦の名残のように思える。そこで昨年同様ロシア旅行社に依頼することにした。しかし旅行社のレスポンスが遅いうえにネットで調べた値段と比較して代金が高い。旅行社はいざという時の現地のサービスが加味されているというが、どうやらコーカサス三国の旅行取り扱いは不慣れのようであった。結局ホテルの料金で倍以上高い所は自分で取ることにした。その後も列車の発車時刻の変更を言ってきて一番見たいアララット山近くのアルメニアは一日半しか滞在できないことになってしまった。それで次に行くジョージア（旧グルジア）の宿を一日増やせと言ってくる。ここが倍以上だったので自分で直接予約したところである。ネットで追加の予約を行ってはみたが深夜到着の翌日は月曜なので博物館等は休館日である。それでも一旦は旅行社に合意をしたので振り込み依頼に従って処理し、出発の半月前になってすべての書類が送られてきた。旅行で訪れたいところを書き出すと、どうにも無理がある。それで旅行社に、書類も送られてきたが最初のアルメニアを二日半に変更できないか問い合わせたところ、予想外に高額な回答が送られてきた。いったん承諾し、書類まで送られてきた日程の変更なので、あまり旅行社に強くは言えず自分で変更をすることにした。ネットで現地の旅行代理店を見つけたが、アルメニアからジョージアに行く列車の切符がなかなか手に入らず、出かける前日にようやく取れたので宿に届ける旨のメールが入った。追加した一泊分と旅行社が手配した列車の切符のキャンセルは現地で行うしかない。昨年はICチップのないカードは盗まれたらすぐに使われてしまったので、予備のカードもICチップ付きにした。ドイツの囲碁会場での宿泊費支払いはこのカードが必要になる。一日での現金引き落としに制限を付けたのでホテル代の支払いには予備カードが必要になるかもしれない。またロシアやコーカサス三国はユーロよりドルの方が通用しているようなので隣駅の立川にある銀行で円ドル交換を行ったが少額紙幣を多くしたので財布に入れるには分厚くなってしまった。

絵は2017年碁コングレスの案内、コーカサス三国地図、エレバン地図

2017_コーカサス三国の旅（出発の日）　７月１４日　
モスクワ経由でアルメニアに入るがロシアの飛行機は成田発１２時なのでゆっくりと思ったらそうでもない。７時少し前に家を出て新宿経由で成田に着いたのが９時半頃である。長い行列の最後近くに並んだらチェックインだけで１１時を過ぎ、搭乗口に着いたときは１１時半を回っていた。飛行機も３０分ほど出発が遅れた。モスクワの空港では乗り継ぎの人でも一旦は全員がパスポートをチェックされる。乗り継ぎの待ち時間が長かったので空港内レストランで軽食を取ったが、ビール一杯が千円はする。皿に乗せたものが１５００円ほどなので日本と比べても倍の料金である。これらは米ドルの支払いで済んだ。モスクワで４時間ほど待って乗り継いだフライトはアルメニアの首都エレバンの国際空港に夜中の１時頃に到着した。日本とモスクワの時差は６時間であるが、アルメニアは５時間となる。エレバンの国際空港では入国審査が厳しいようでアルメニア人も外人と同様の検査を受けなければならない。折り返しのある入国審査の行列に３０分以上は並んだ。行列の部屋は人の熱気で蒸し暑い。預けた荷物が出てくるまでにはさらに３０分ほど待たなければならなかった。その荷物を持って出たのは深夜の１時半過ぎである。タクシーはあらかじめ旅行社に頼んである。私の名前を書いたカードを持った運転手が出口に待ち構えている大勢の人の中に見つかった。空港からは３０分ほどで市内の宿についた。エレバンから次の列車の切符は空港からのタクシー運転手から手渡されていたが、自分で変更した切符は別にホテルに届いていた。部屋はしっかり冷房が効いている。よかった。