9．スクワット

　人は歩行ができなくなって食物を採取することができなくなり、歯で噛むことができなくなって食することができなくなります。歯は入れ歯などで人工的に補うことができますが、歩行の筋肉は代替えするものがありません。歩行の筋肉の主体は大腿筋です。年をとってくると歩くことが億劫になりがちですが、歩かなければますますこの筋力も低下します。なかでも大腿後部のハムストリングは膝を曲げる動作をつかさどる大切な筋肉です。部屋にいても簡単にこの筋力を鍛える運動がスクワットです。重量挙げの選手が行うスクワットはバーベルを持ち上げて行いますが、空手でのスクワットでも十分に筋力を鍛えることができます。自重で行うスクワットには足を平行より深く曲げるフルスクワット、膝が30-45度で止めるクオータースクワットなど無理のない負荷を選ぶことができます。空手でもバーベルを肩に背負っているいるつもりでやれば姿勢はよくなります。このスクワットの良いところは室内でいつでもできる点にあります。椅子を利用しておこなうこともできます。健康な体を維持するには歩くことが一番ですが、家では軽いスクワットを行いましょう。

写真の会で15年にわたって指導をお願いしている先生は89歳ですが講評する2-3時間は立ったままです。 先生のこの力は毎日欠かさず行っているスクワットからだそうです。外科手術で入院した時も手術翌日には スクワットを始めた由。数日で退院できたとは驚きです。 また妊婦には安産のためにスクワットに加えて階段上り下りを進める所もあるようです。階段上り下りも確かに大腿筋を鍛えますね。