５．マッサージ

　年をとってくるとだんだん記憶力が減退してきます。とくに身近な物の名前が出てこない、さっきまであったものが見つからないというボケが増えてきます。脳には短期記憶領域と長期記憶領域があるそうですが、まず最初に衰えるのがこの短期記憶領域のようです。これは私だけではありません。目下家内と一緒にボケの症状が進行中ですが、家内は長期記憶力が優秀で昔あなたがああした、こうした、それを私がまた繰り返してやったと責めてきます。これで反撃すると口で負けてしまいます。ところでボケが進行すると人格も変わって凶暴化することが知られています。口論を繰り返すより、うまい方法がないかと思っていたら、NHKの「ためしてガッテン」のマッサージにありました。
　ＮＨＫの「ためしてガッテン」紹介されたのは「もみだしマッサージで劇的にやせる」というのが、実は水分を減らすだけということでしたが、参考になったのはそのあとの話です。指先など動脈マッサージが高血圧の対策になる、手をやさしくマッサージすると認知症の癒しになるというあまり科学的ではなかったけど、少し考えさせられる内容がありました。科学的でないというのは少し言い過ぎかもしれません。動脈マッサージの実験には二重盲検法という方法で試験者を二群に分け、同じ血圧が下がる方法という同じ暗示で違うことを三週間ほどやった結果を報告していました。それで確かに指先マッサージの集団の血圧減の方が大きかったとのことでした。ただし多くの医者は半信半疑です。また手をやさしくマッサージは一例の報告だけです。
次の認知症の癒しに手をやさしくマッサージは一つの壁があります。「手あて」という動作は、病気や病んでいる人にはできますが、健康な人にはやりにくいものです。しかし肩をもんだり、高血圧対策の指先マッサージなら誰にでも歓迎されます。

この二つを組み合わせると少しお互いボケ始めて怒りっぽくなった身内にはいいかもしれません。そこで高血圧の薬を飲み始めた家内に指先の動脈マッサージを応用してみました。たしかに数日で効果があらわれ口論が減ってきました。これはお勧めです。血圧が減ったかどうかはまだ分かりませんが。

手首足首マッサージ 手足の指先マッサージ こめかみマッサージ いやしの手当て（ゆっくり）