9.ジョグジャカルタ市内にて


始へ、戻る

ホテルに戻って半日契約のタクシーを開放し、ホテルのサービスカーで再び中心街にもどり、今度は歩いてみる。王宮から伸びた大通りは百貨店や商店が並んで道行く人であふれている。今日は日曜日である。百貨店の中のレストランで食事をとったが英語はまるで通じない。片言のマレー語と手振りで話す。言語は基本的にマレーシアと共通である。大通りの商店街は家電製品、貴金属、食料品や雑貨から骨董までなんでも並んでいる。骨董屋に入って仏像を見てると奥の物を出して来る。値段は300万という。一瞬驚くがルピアである。カードはだめだという。持ち合わせがなかったのであきらめたが、ブロンズの仏像は昨日廻った遺跡の壁にはまってあったもののように思えてならなかった。通りでは現政権に反対するリフォルマシのデモ隊が行進している。日本の外務省からはインドネシアの観光渡航延勧告がでているが、想像していたよりここ、ジャワ島はるかにおだやかである。デモ隊も静かな行進であった。



帰り踏み切りで列車の通り過ぎるのをまっていたら三輪のペチャに呼び止められる。タクシーよりやすくするから、ホテルまで送ると言う。遠いのではといったがすぐそこだからとすすめられるままに乗り込む。ここではこのペチャが沢山見受けられる。のりながらすれ違うペチャの写真をとったりする。しかしホテルはそんなに近くはなかった。またホテルは登りの方向であり、ペチャを漕ぐのがくるしそうである。休んでジュースを買ってあげて、もう一漕ぎと腰をあげたら通りの向かいがホテルであった。ゆっくりと市内を楽しめたのでタクシーと同じだけはらう。ホテルのレストランで夕食をとって、中の土産物店に少々気味の悪いがしかし繊細なバッテクのお面が幾つかならんでいるので一つ買う。現代感覚に合うか合わぬかわからないが、遺跡に時代から引き継いだ独特な芸術感覚をもっている国である。



これで終わり。翌日は早朝のフライトで帰る。タクシーを予約しておく。マレーシアに戻ったのは夕方に近かった。その夜のフライトで日本に戻り退職の手続きをする。


終わり、始へ