記事：囲碁NHK杯でオウンゴール見た?

NHK杯の囲碁トーナメントは勉強になるのでご覧になっている方も多いかと思います。私も棋譜を採るために録画もしていますが、できるだけ解説を楽しみに放送も見るようにしています。あ、アシスタントの女性もいいですね。前年度は青葉かおりさんでしたが今年度は中島美絵子さんと見栄えのある女性プロが続いています。天気予報士の荒嶋さんや半井さんにも負けていません。

４月９日の対局は白番石田芳夫九段と黒番関西棋院の中野泰宏九段で、解説は小林光一九段です。石田九段はNHK杯では優勝が二回で最多勝だそうです。今年もどこまで活躍するか見ものです。光一九段の解説は淡々として、棋譜を採るにも丁度いい位のペースです。でも光一九段が次の手を予想すると対局者は違うところに打って行きます。相当両者気合が入っているようです。白が下に潜り黒が上に多いかぶる形勢から、覆いかぶった黒に白がさらに覆いかぶりますがこれでは白が薄いですね。でも黒の眼形を奪って黒を圧迫し続けます。とうとうウッテガエで目一つにさせたと思ったら石田九段がその筋を見逃して黒を生かしてしまいました。石田九段が頭を抱えています。こうなると薄かった白は益々薄くなり劣勢が明らかです。攻められる一方で何時投了かと思う時が続きます。それでも苦し紛れのコウを続けて紛れを求めています。黒はキチンと仕留める手が有る時にも、優勢を意識して付き合っています。光一九段もどうなっても黒が１０数目優勢ですと言い切ります。テレビで「この碁は放送時間を大幅に越えて打たれましたので着手だけを表示します。」と言った時に、私は約束があるので見るのを打ち切って出かけました。夕方出先から戻ってネットで見ると「白中押し勝ち」とあるでは有りませんか！

あわてて録画を戻してみました。すると中島さんが「最後で逆転がありましたのでそこからご覧下さい」といっています。画面では中野九段が初盤に石田九段が見落としたウッテガエの所に黒石を突っ込んでいます。光一九段が「あーー」言ってます。ともうマッタはできません。石田九段は苦笑いしながら自らダメツマリになった黒石を打ち上げます。これで黒の大石は目ナシになって死んでしまいました。中野九段は頭を抱えて投了です。ネットの２ｃｈでも関連記事であふれるばかりでした。棋譜はここをクリック。

そんな中に今後の予想がありました。
第54回NHK杯　石田芳夫 優勝の軌跡（NHKスタヂオの奇跡）
一回戦 石田芳夫○−中野泰宏●
　　中押し（自殺ダメヅメ）
二回戦 石田芳夫○−結城　 聡●
　　中押し（なかなか投了しないのでふてくされて適当に打ってたら大石頓死）
三回戦 石田芳夫○−坂井秀至●
　　時間切れ（完全に決着がついていたので眠くなっていたところ石田の着手に気づかず）
四回戦 石田芳夫○−柳 　時熏●
　　反則（二手連打。なかなか投了しないので適当によそ見しながら打っていたら
　　碁笥をジャラジャラする音を着手音と勘違い）
準決勝 石田芳夫○−王 　立誠●
　　反則（着手禁止点。石田のくしゃみにビクって落とした立誠の石が着手禁止点に
　　ピタリと止まった。）
決勝 　 石田芳夫○−依田紀基●
　　棄権（寝坊したあげく間違って日本棋院に行ってしまった）

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