記事：日本棋院のジャンボ囲碁大会

初めて日本棋院のジャンボ囲碁大会なるものに参加してきました。この大会は１チーム１５名の団体対抗戦で２月に２回日本棋院で行われました。１回目は官公庁と法人、２回目は日本棋院支部と囲碁愛好家団体です。参加チームはサッカーと同じく枠で３回のリーグ戦を行い１チームが枠抜けをします。枠抜けをした後は準決勝、決勝トーナメントに進みます。持ち時間は４０分のオール互先です。「碁スカイパーク」のボード碁会所で対局している人が多い「敖（アオ）の会」の名前でかき集められての参加です。大勢の団体戦は楽しそうでなんの気なしに引き受けました。ところが会場で私がいつも３−４子置く仲間が「末席になっても１勝するかどうか」と言うのを聞き、今回は私が末席ですが恐れ慄きました。４チームで３勝すれば枠抜けです。目標はチームで１勝だそうです。

「敖（アオ）の会」とは中国の女流棋士敖先生が指導している仲間が集まっています。今活躍している蘇曜国八段もNHK杯では敖立亭（女偏に亭）門下と紹介されます。蘇曜国さんが９歳のとき同郷の敖棋士の誘いで来日した由。爾来アマの人たちがボランテアで蘇曜国会をつくり幼い時から支援してきたそうで、小さい時から親元を離れ苦労したところは呉清源に通じます。

第一回戦の相手は緑星囲碁学院の「緑星さいたま」です。小学生から中学生が相手です。私の相手も囲碁を始めたのは一年生でお父さんが教えてくれた由。その少年は木谷九段のしぶい定石を持ち出してきました。私は守りはからきしダメで、攻めているうちが花とばかりに襲い掛かってなんとかしとめることができました。驚いたことの相手の少年はハンカチを顔にあてて泣き出しています。私はよぽど悪いことをしたのでしょうか？しかし仲間の強い副将もちびッコにしてやられましたから、あなどりも同情も禁物です。チームは幸いに目標の１勝を緒戦で達成できました。

次は「だんご汁おかわりチーム」です。全国から集まってきたという強豪です。多分地元では強すぎて打つ相手もいなくなった人たちではないでしょうか。残念ながらこのチームには大敗でした。私は途中から形勢が悪くなりあきらめていましたが、数えたら３目半の負け。半目ヨセばかりの最後で手抜きをして６目損をしてしまいましたので、ここをきちんと手入れをしておけば勝ったのにと相手から指摘されました。
三局目は大学囲碁部のOB達の白門ネクストです。ここには７勝８敗でした。私も緒戦は優勢でしたが次第に追い上げられ最後は生き死にをしのいだものの大風呂敷をやぶられて投了です。私の相手は三戦三勝して賞品をもらっていました。

アオの会も来年は枠抜けができるようもっと強い人を集めてください。でも楽しかったですね。普段は「３子ー４子置け！」と言われる人たちに互先で戦ったのですから。

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