記事：第３０期棋聖戦が始まりました

ベルリンで30期棋聖戦が開始されました。2年前とは逆に羽根棋聖に山下九段が挑戦する七番勝負の第一局です。NHKの衛星でも放送されましたが時差の関係で放送時間が平日の昼でしたので見逃された方も多かったかと思います。(それでも日本棋院のソフト「幽玄の間」をダウンロードすれば正規登録をしていない人でも生中継で棋譜の進行を観戦することができます。)

初日のテレビではドイツ囲碁活動の状況もあわせて放送されました。小学校でのポンヌキ囲碁授業や、教会で囲碁集会の現在の様子のほか、２７年間にわたってチェスチャンピオンを守りつづけてきた人が囲碁に転じて、普及にあたってきた過去の歴史など興味深い内容でした。対局風景を見ているとヨーロッパ碁コングレスで会ったドイツのサポータの顔も見えます。
テレビの解説は明快、歯切れのいいことで定評のある王銘エン九段です。局面は最初から村正の妖刀定石に始まって山下九段は捨石作戦です。こんなに捨石をしていいのかなと思うほどです。白番の棋聖は妖刀定石のシチョウのアタリを避け、ポンヌキで手厚く応じます。続いて黒が左下隅で抱えた一子石のシチョウ睨みで右上隅の折衝と続きます。解説は中盤まで白持ちといってましたから羽根棋聖の優勢が続いていました。
そこで、黒からの三方にらみの手が中央に飛び出し、局面が大きく動き出した。まるで山下九段は「地はいらない、石が欲しい」といっているようです。白の反撃にも黒は詰め碁のようにしぶとく活きて狙いを残します。とうとう最後に羽根棋聖の見落としか、あきらめか黒は左下隅の白をもぎ取っての中押し勝ちとなりました。最終手数は奇しくも一昨年のシアトル対局と同じで山下九段が借りを返した形です。

実際コミが６目半になってからは激しい戦いの碁が増えてきたように思えます。日本も「これでいいんだ」の形の碁から国際棋戦に合った戦いの碁に変わってきたように思えます。このような囲碁フアン向きの激しい戦いが最後まで続くことを皆さんと一緒に期待しましょう。2004年からの七番勝負の棋譜観戦は下記でも可能です。
http://homepage1.nifty.com/maznaga/IGO/goview/Major/

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玄玄碁　争立　
白先では？ 
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玄玄碁　賺関　
白先では？ 
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玄玄碁　四門斗底　
黒先では？ 
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